SFLコーポレーション減配

投資

最近SFLコーポレーションの株価が下がっているなーと思いつつ、忙しさにかまけて詳しく調べてなかったのですが、どうやら減配発表が大きな原因ですね。減配に陥った原因と今後の見通しを軽く調べてみたので、共有させて頂きます。

減配の原因

SFLコーポレーション(NYSE: SFL)は8月20日、第2四半期(Q2)の配当を1株あたり0.27ドルから0.20ドルへ引き下げると発表しました。SFLが最近実施した減配(四半期配当額を引き下げた)には、以下のような複数の要因があるようです。

  1. キャッシュ・フローの低下
    • 同社は保有船舶・リグ(掘削装置)を売却・返却しており、これが短期的には収益・キャッシュ・フローの減少につながっています。例えば、「船舶売却により可処分キャッシュフロー(distributable cash flow)が減少したため、理事会が配当を引き下げた」という説明があります。
    • また、特定の資産(例:掘削リグ「Hercules」)が稼働しておらず、収益を生んでいない状態が続いていることが減配の背景にあります。
    • 実際、配当削減後のデータでは、2024年の配当利回りが10%を超え、支払い比率も100%超に達していたという情報もあります。
  2. オフショア・掘削市場の苦戦
    • SFLの事業の一部にはオフショア掘削リグが含まれており、その市場環境が厳しいことが指摘されています。特に「Hercules」リグは2024年第4四半期からウォームスタック(稼働停止保管)状態で、契約を得られていない状況です。
    • 掘削リグ市場の景況不良は、船舶・海運単体よりもさらに不確実性が高いため、収益予想・契約延長の観点からも慎重な対応が必要となっています。
  3. 高い配当支払比率・財務レバレッジの懸念
    • 配当が収益・キャッシュ・フローを超えて支払われていた可能性が指摘されており、持続可能性の観点から減配の合理性が語られています。例えば「配当が収益やフリー・キャッシュ・フローでカバーされておらず、今後も配当カットの可能性がある」との分析もあります。
    • また、将来の設備投資(船舶・リグの新造・改修)や借入金の返済・金利負担も重く、財務面で余裕が小さいとの指摘があります。
  4. 船舶・チャーター契約ポートフォリオの変化
    • 船舶の売却・返却により、保有資産数やチャーター契約の期間・条件が変わってきており、当面の収益性に影響が出ているようです。例えば、「売却・返却された船舶によって将来の収益基盤が一時的に弱まっている」という分析があります。
    • 特に海運・コンテナ船・バルク船・自動車専用船など多様なセグメントを保有していますが、市場の牽引力が全セグメントで同じというわけではなく、チャーター環境次第で収益のブレが大きい点も、配当維持を難しくする要因とされています。

まとめると、SFLの減配は「短期キャッシュフローの悪化+構造的な事業課題(特にリグ部門)+配当支払を支える余力の低さ」が主な背景にあると理解できます。


今後の見通し

では、SFLコーポレーションの今後の見通しはどうなのか?ポジティブ要因・リスク要因を整理してみます。

ポジティブな側面

  • 長期チャーター契約を抱える資産ポートフォリオがある:SFLは中期~長期チャーター契約(船舶・リグ)を保有しているという記載があります。これにより一定の収益基盤が期待できます。
  • 船舶売却による資産の入れ替え・更新を進めており、中長期的にはよりモダン・高稼働な資産構成に改善される可能性があります。例えば、報道では「古い船舶を売却して新規建造/長期チャーター付きタンク船を取得した」という動きが紹介されています。
  • 株価のアナリスト予想では割安とみる声もあり、株価上昇余地を指摘するレポートも出ています。例えば、「目標株価11ドル前後」で現在価格から一定の上振れ余地アリとか。。

リスク・注意点

  • 収益・売上高の減少予想:一部レポートでは売上高が今後数年で年率-3~-5 %程度減少する見通しが出ており、成長ストーリーにはやや慎重な予想もあります。
  • 掘削リグ市場の回復不透明:SFLのリグ部門(特に「Hercules」リグ)が未稼働のままであり、これが再び収益化するまで時間を要する可能性があります。稼働停止がキャッシュ・フローを圧迫しています。
  • 高い設備投資・造船・改修コストおよび借入金が残っており、金利上昇の影響を受けやすい構造です。配当維持のためには収益性・キャッシュフロー改善が鍵です。
  • 海運・オフショア業界は景気敏感・資源価格/地域規制/地政学リスクなど外部要因が大きいため、予測が甘くなる可能性があります。

まとめ:今後どうなる?

総合すると、SFLは「中長期では改善の可能性ありだが、短期的には慎重な目線が必要」という立ち位置です。配当を再び引き上げるには、以下のような条件が整うことが望ましいでしょう:

  • 保有資産(船舶・リグ)がフル稼働または長期契約を取得して、安定したキャッシュフローが確保されること
  • 売却・返却による収益減を吸収し、新たなチャーター契約・資産配置が功を奏すること
  • 借入負担・金利負担・設備更新費などが過度に重くならないこと
  • 海運/オフショア市場の環境改善(特に掘削リグ・タンカー市況など)が進むこと

その上で、配当水準の戻りあるいは成長が見込めるとみられていますが、「現在の配当水準をそのまま維持できるか?」という観点ではリスクが残ります。株価の動きを見ながら、追加投資を行うかは要検討ですね!!

※情報は調査した時点での内容になりますので、今後変わる可能性があることはご留意ください。

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