前回(三菱商事)について共有させて頂きましたが、日本の商社株をバフェットが大量保有していることは有名ですね。今回その理由について調べてみましたので、共有させて頂ければと思います。
1. 総合商社のビジネスモデルと価値
三菱商事をはじめとする日本の総合商社は、以下の点でバフェットの投資哲学に適合していると考えられます
- 多様な事業ポートフォリオ
総合商社は、エネルギー、資源、消費財、インフラ、金融など、幅広い事業分野で収益を上げています。この多様性は、リスクの分散を可能にし、安定した収益基盤を提供します。 - 持続可能な競争優位性
長い歴史、世界的なネットワーク、そして日本特有のビジネス文化による信頼関係は、簡単に他社が模倣できない競争優位性を提供します。 - 資産価値が株価に反映されていない
総合商社の株価は長らく「割安」とされており、PBR(株価純資産倍率)が1を下回るケースが多いです。これはバフェットが重視する「割安株投資」の条件に一致します。
2. 日本経済への長期的な期待
- 日本円の安定性
日本円は「安全資産」としての地位を持つため、投資資産の通貨分散に適しています。特に、グローバル市場が不安定な状況では、日本企業や円建て資産が魅力的です。 - 日本の企業ガバナンス改革
日本政府は企業ガバナンス改革を進めており、特に株主還元の増加(配当や自社株買い)に注力する企業が増えています。三菱商事も株主還元を強化している点が魅力です。
3. 配当利回りの高さ
- 総合商社の配当利回りは非常に高い水準にあります。三菱商事を含む日本の総合商社は、安定した収益基盤を背景に高い配当を支払い続けており、これはバフェットが好む「配当利回りの高い株式」の条件を満たしています。
4. 資源価格の上昇とインフレヘッジ
- 資源ビジネスの強み
三菱商事は原油や天然ガス、鉱物資源などの取引で高い収益を上げており、これらの資源価格が上昇する局面では収益性が大きく向上します。バフェットは資源価格の上昇が続くと見込んでおり、インフレ時のヘッジとして資源関連事業に注目した可能性があります。
5. 長期的視点での安定した収益性
バフェットは株式を「企業の一部を所有する」こととして捉え、長期的な収益性に重きを置きます。三菱商事のような総合商社は、以下の点で長期的に安定した収益を期待できます
- 多様な事業分野で収益を上げられること。
- 経済の成長に比例して利益が増加する仕組み。
- 新興市場や再生可能エネルギー分野など、成長余地のある事業を抱えていること。
6. 割安な日本市場への興味
- 日本株市場全体が割安で評価されていることも、バフェットが日本株に興味を持った背景と考えられます。特に総合商社は資産価値に比べて低い評価を受けることが多いため、バフェットの「バリュー投資」の哲学に合致します。
まとめ
バフェットが三菱商事株を購入した理由は、総合商社の安定した収益基盤、割安な株価評価、高い配当利回り、日本経済のポテンシャル、そして資源価格の上昇に対する期待などが挙げられます。これらの要因が彼の投資基準に適合し、長期的な利益を見込めると判断したためと考えられます。
今後バフェットが日本の商社株を手放す可能性もありますが、株価の動きは気にかけておきたいと思います。
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