今回は、米国高配当株とし私も保有しているベライゾン・コミュニケーションズ(Verizon Communications)について共有させて頂きます。
会社概要
- 社名: Verizon Communications Inc.
- 設立: 1983年(当時のBell Atlanticとして設立)、2000年にVerizonとして発足
- 本社所在地: アメリカ合衆国・ニューヨーク州
- 業種: 通信(Wireless & Wireline Services)
- 上場市場: NYSE(ティッカーシンボル:VZ)
- 売上高: 約1,340億ドル(2023年)
- 従業員数: 約11万人(2023年)
事業内容
ベライゾンは、米国を代表する通信大手であり、無線通信、光ファイバー通信、メディア関連事業を展開しています。
(1) 無線通信事業(Verizon Wireless)
- 米国内最大級のモバイルネットワークを運営(AT&Tと市場を二分)。
- 5Gネットワークの提供: 「5G Ultra Wideband」により、高速・低遅延な通信を実現。
- ポストペイド契約(後払い方式)を主力に、高い顧客ロイヤルティを誇る。
(2) 有線通信(Broadband & Fiber)
- Fios(ファイオス): 高速インターネット(光ファイバー)とTVサービスを提供。
- 法人向け通信サービス: データセンターやクラウドソリューションを展開。
(3) メディア & 広告事業
- かつてAOLやYahooを所有していたが、2021年に売却。
- 現在は主にデジタル広告やコンテンツ配信で収益化。
歴史と成長の軌跡
- 1983年: AT&Tの分割により、Bell Atlantic(ベル・アトランティック)として設立。
- 2000年: GTEとの合併で「Verizon Communications」に改称。
- 2009年: 米国内の有線事業を拡大し、Fiosを展開。
- 2015年: AOLを買収(約44億ドル)。
- 2017年: Yahooを買収(約45億ドル)、その後「Oath」として統合。
- 2021年: メディア事業(Yahoo & AOL)を売却し、通信にフォーカス。
ベライゾンの強み
- 安定したキャッシュフロー: 通信事業の契約モデルにより、長期的に安定した収益を確保。
- 全米トップクラスの5Gネットワーク: 5G Ultra Widebandの展開により、通信品質の向上を推進。
- 配当利回りの高さ: 通信大手の中でも高配当株として人気。
課題とリスク
- 激化する競争: AT&TやT-Mobileとの競争が激化し、価格競争や設備投資が必要。
- 5Gへの巨額投資: 5Gインフラ整備に莫大なコストがかかる。
- メディア戦略の失敗: AOLやYahoo買収後のシナジーを活かせず、結局売却。
ベライゾンの今後の戦略
- 5Gのさらなる拡大: 低遅延・高帯域幅の5G Ultra Widebandを拡大し、新たなビジネスモデルを模索。
- 法人向けサービスの強化: 5Gを活用したIoT、エッジコンピューティング、AIとの統合を進める。
- 収益多様化: モバイル以外の収益源(広告、クラウド、IoT)を拡大。
株価・配当情報
- 株価: 約40~50ドル(2024年現在)
- PER(株価収益率): 約7~10倍(業界平均と比較し割安)
- 配当利回り: 約6.5%(高配当銘柄として人気)
まとめ
ベライゾンは、全米トップクラスの通信事業者として強固なネットワークと安定した収益を誇ります。特に5G事業の拡大と法人向けサービスの強化が今後の成長のカギとなります。一方で、競争の激化や巨額の設備投資が課題となっており、市場環境の変化に柔軟に対応できるかが重要です。
高配当銘柄としても注目されるため、安定収益を重視する長期投資家には魅力的な銘柄の一つといえます。
※投資はあくまでも自己責任で※
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